開発の経緯と現在:函館本線の札幌駅 - 旭川駅間は、JR北海道を代表する基幹系統であり、国鉄時代から781系電車による
エル特急「ライラック」「ホワイトアロー」が所要1時間30分で結び、30分〜1時間間隔で運行されていました。
1987年4月の国鉄分割民営化後、1990年10月30日に札幌市 - 旭川市間の高速道路が全通することから、
JR北海道では高速バスやマイカーとの競争力向上のため、所要時間の短縮と増発を図ることとなりました。
歴史:1990年5月から甲種輸送され6月より試運転を開始、9月1日のダイヤ改正から、エル特急「スーパーホワイトアロー」として
営業運転を開始し、札幌駅 - 旭川駅間 (136.8km) を所要1時間20分、表定速度102.6kmで結びました。
2002年3月16日のダイヤ改正から、従来の781系に代わり本系列が快速「エアポート」に充当されて新千歳空港駅〜札幌駅間を直通運転
することになり、 グレードアップ指定席「Uシート」車両を組み込んだ編成に組み替えられました。
2007年10月1日のダイヤ改正からは、「スーパーホワイトアロー」と「ライラック」を統合したエル特急「スーパーカムイ」に加え、
室蘭駅〜札幌駅間のエル特急「すずらん」でも使用を開始するなど、本系列はJR北海道の都市間高速輸送の主力として使用されてきました。
また、2002年12月4日のダイヤ改正では、編成組み換えの際に余剰となった2両が、津軽海峡線の特急「スーパー白鳥」の増結用編成に
転用されました(300番台)。2016年3月に北海道新幹線の開業(新青森〜新函館北斗間)で、同年3月21日の最終運転後、
「スーパー白鳥」廃止。2017年3月のダイヤ改正で、函館本線の札幌〜室蘭・東室蘭間の「すずらん」として運転され現在に至ります。
車両の構成と車内について:普通車5両の編成です。4号車にはUシートを連結、自由席が多い編成です。
後輩の789系1000番台
とや789系0番台
とともに最北の大地を疾走する電車特急です。
最高速度は、当初は130kmでしたが、保線関係の不祥事があり、最近は120kmになっています。
同時期で誕生した特急列車としてJR九州の783系
(ハイパーサルーン)があります。
JR北海道初のVVVFインバータ制御電車で、製造は川崎重工業と日立製作所です。車体はステンレス製です。
1990年には、山口県(日立製作所)と兵庫県(川崎重工業)からはるばる甲種輸送されています。