開発の経緯:10000系「ニューレッドアロー」の置換え用として製造、2019年3月から営業運転が開始されました。
車体や車内の特徴など:アルミニウム合金ダブルスキン構造で、地下鉄線乗り入れも考慮された寸法となっています。
独特な球面デザインの先頭部のほか、「都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込む」というデザインコンセプトのもと、
高精細アルミ粒子顔料や多層塗装工程により塗面平滑性が高く美しい仕上がりの半光沢メタリックシルバーのカラーリングが
大きな特徴です。大型の側窓が等間隔(縦1.35m、横1.58m)に配置され、すっきりとした側見付と大きな眺望が両立されています。
製造は全て日立製作所が担当しています。(山口県の下松から山陽本線・東海道本線を経由しての甲種輸送)
客室内は黄色を基調として明るく温かみのある空間にまとめられ、身体を包み込むような形状の回転式リクライニングシートは、
可動式ヘッドレストやACコンセントを設置。カーテンは光の洩れ方、折り目・縫い目など入念な検討がなされたものを採用。
車いすスペース・フリースペース、及び隣接する多目的トイレも電動車いす対応可能で、広い空間を確保。
洗面所・パウダールームは女性意見を反映してハンドドライヤーや拡大鏡などが設置されています。
現在運転されている列車は下記です。
「ちちぶ」:池袋・所沢〜西武秩父間、「むさし」:池袋〜飯能間。ちなみに1編成の定員は422人です。
以前は、10000系で運転されていました。
ブルーリボン賞の受賞理由:スタイリッシュで特徴的な外観デザイン、良質な雰囲気を備え機能性の充実やバリアフリーの促進が
図られた客室・設備や、最新水準の機器類の積極採用による省保守性や信頼性の向上、環境負荷の低減など、
現代の鉄道車両として完成度が極めて高く魅力あふれる車両にまとめられているのと走行機器などの冗長化も充実しています。