開発の経緯:房総地区の末端区間である内房線・木更津〜安房鴨川間、外房線・上総一ノ宮〜安房鴨川間、
鹿島線・佐原〜鹿島神宮間への投入で、ワンマン運転対応の直流電車。
同区間で運用されている209系2000・2100番台がワンマン運転に対応していないことから投入されるもので、
今後、直流電化区間のワンマン対応車両の標準タイプとして開発され、2021年3月13日から運転が開始されました。
1M方式を採用して2両1ユニットを組み、運転席から乗降を確認するカメラなど、ワンマン運転対応機器を備え、ステンレス製の幅広車体を採用し、
スイッチングとダイオード部、またはダイオード部のみにSiCを採用して消費電力の抑制につなげています。
車内はロングシート主体の座席配置となっており、4人掛けのボックスシートは1両あたり2カ所、各車両の連結部側に設置されています。
1人あたりの座席幅は、209系の450mmに対し、460mmに拡大。低座面化に加え、クッション性も向上しました。
あわせて吊り手や荷棚の高さも調整。各車両の連結部側に車いす・ベビーカー利用者向けのフリースペースを設け、
優先席とともにわかりやすい配色とし、識別性を高めました。車いす対応大型洋式トイレを設置し、バリアフリー化を推進しています。
一部のドア上部に17インチ液晶ディスプレイの案内表示画面を設け、運行情報をはじめ情報提供の充実を図るほか、「乗務員の指示に従い、
列車から外に出る方法」を示したステッカーも掲出しています。セキュリティ向上のため、各車両の客室に車内防犯カメラを設置し、
非常通話装置も1両あたり4カ所にあります。乗降ドアは荷物が挟まれた場合でも引き抜きやすいドアとし、ホームとの段差も低減させています。
車体前面・側面の行先表示器はフルカラーLEDです。E129系
のワンマン対応版です。
JR東日本の総合車両製作所新津事業所で製造されました。車内の居住性と乗客の安全に配慮した設計になっています。
その後、随時増備され現在は、0番台、500番台、600番台、1000番台の141両が各車両センターに配置されています。
また、2025年12月から、仙台地区(仙石線)のワンマン運転を前提として、56両(14編成x4両)が投入される予定です。
現在の運用線区は、下記です。
0番台(幕張車両センター12編成:24両):内房線:木更津〜安房鴨川間、外房線:上総一ノ宮〜安房鴨川間、鹿島線:佐原〜鹿島神宮間
、成田線:成田〜佐原(香取)間<ワンマン運転>
500番台(国府津センター12編成:48両):相模線の全線<ワンマン運転>
600番台(小山車両センター15編成:45両):東北本線:小山〜黒磯間、日光線の全線<ワンマン運転>
1000番台(鶴見センター8編成:24両):鶴見線の全線<ワンマン運転>