開発の経緯と現在:皇族のお召列車の老朽化にともなう置き換えと団体専用列車(ジョイフルトレイン)のハイグレードなイベント企画で運用
できる車両として、2007年7月に日立製作所と東急車輛で製造されました。
現在、5両編成1編成が尾久車両センターに、残りの1両(お召車両)が東京総合車両センターに所属しています。
車両の特徴:アルミニウム合金製ダブルスキン構造で、基本的にE653系
やE257系
などと共通。先頭車の前面は651系
に似た
高運転台構造で、台車を除く床下機器類をすべてカバーで覆い、屋根部分の側面にも搭載機器を極力隠すカバーが設置されてます。
車内は木目調を基調としており、荷棚は航空機のようなハットラック式(カバー付き)。床敷物は全面カーペット敷き。
空気だめ(空気タンク)や直通予備ユニットなど、床下に収納できない機器は車内デッキ部(出入口から客室への通路左右)に
機器室を設けて搭載。また、各出入口付近には折りたたみ式の簡易腰掛が設置されています。
座席は横1+2列配置の電動式リクライニングシートで、各座席にはスポット空調の吹き出し口や読書灯が設置されている。
各車両ともデッキを含めてすべて禁煙です。各座席に電源用コンセントを完備。全車両グリーン車扱いとなっています。
車両の編成:東京方からクロE654−101(1)+モロE655ー101(2)+モロE654ー101(3)+モロE655ー201(4)+クモロE654−101(5)
東京方から1号車〜5号車の順で、皇族が利用される時は、3号車と4号車の間にお召車両のE655ー1が連結されます。
運用できる路線:直流1500Vと交流50/60hz20000Vの電化区間で走行可能です。JRの全ての電化区間を走行できます。
機関車の牽引によって非電化区間への入線が可能な仕様になっており、先頭車前面の連結器は密着自動連結器とされ、
通常の団体列車では連結器を露出した状態で運用されます。
よって、青函トンネルの走行もEH800形電気機関車の牽引で可能かもしれません。
この場合は、たぶん「トランスイート四季島」E001系
が充当されるでしょう。(団体イベントの参加人数や使用路線によりますが・・・)
まだ、JR東日本管内以外の運用の実績はありません。
お召車両のE655ー1の試運転時には、E653系
やE657系
との連結で実施されます。