概要と特徴など:2005年に試作車が登場し、2007年7月1日に営業運転を開始しました。
その系列名が表すとおり、700系の後継車両で、東海道新幹線では285km、山陽新幹線では300kmで走行可能。
また、乗り心地向上も兼ねて空気バネを活用した車体傾斜システムを搭載し、新ATCや制御伝送と併せ、東海道新幹線での曲線区間で
スピードアップ。(半径2500mの曲線区間の制限速度は255km)
さらに加速性能もアップしており、最高速度に到達する時間を平坦線では、700系に比べ4割減の約180秒に短縮しています。
車体は、アルミ合金のダブルスキン構造となっています。
先頭形状は700系からさらに進化し、「エアロ・ダブルウィング」と呼ばれる形状、車両間に全周ホロを採用することで騒音軽減も向上。
さらに、車両の各種部品の軽量化もあり、700系に比べて電力消費を19%減としています。
乗降口には運転台と車掌室から監視できる防犯カメラを装備。そして、IT社会に対応すべく、グリーン車全席と普通車の窓側席すべてに
コンセントを増設。テーブルはA4サイズのパソコン用にサイズが拡大されています。(先頭の壁にはテーブルと電源コンセントあり)
また、全車両禁煙を実施する一方で『喫煙ルーム』を新設しており愛煙家にも配慮しています。これは、デッキ部に数箇所設置される設備で、
煙や臭いの削減を図るため、強制排煙装置や光触媒脱臭装置を設置。また煙や臭いの流出を防ぐため、出入り口にタッチ式自動ドアを導入し、
さらに喫煙希望の場合は指定席券購入の際、喫煙ルーム付近の座席を販売してもらえるとか。徹底した分煙化が図られています。
16両編成で、700系と同一の構成となっています。普通車は13両で2−3列シート、グリーン車は3両で2−2列シートです。
配置両数は、JR東海が2096両、西日本が640両です。(九州新幹線用の7・8000番台
は、JR西日本が152両、九州が88両)
東海道新幹線の運用車両は全てN700系になっています。のぞみ、ひかり、こだま共に同一の編成で、
乗車の際には注意が必要です。
2020年7月からN700Sが運転を開始しています。従来のN700系を進歩させた車両で、普通車全席にコンセントを完備、
水に濡れると柄のラインが濃く浮かび上がって濡れていることを検知できる「水濡れセンサーシート」を採用しています。
客室自動ドア上部の情報ディスプレイは従来のLEDタイプから液晶ディスプレイとなり大型化、乗り換え案内もされます。
2021年に鉄道友の会よりJR東日本のE261系
とともにローレル賞を受賞しています。
ブルーリボン賞は近鉄80000系「ひのとり」
が受賞しております。