2007年に登場したN700系の山陽・九州新幹線向けの車両です。8両編成で30本(JR西日本:19、JR九州:11)が製造されました。
従来の山陽新幹線用の車両では走行できない博多駅 - 新鳥栖駅間と新八代駅以南の急勾配区間(最大35‰)に対応していること、
九州・山陽および新大阪駅東方にある鳥飼車両基地への回送を考慮した東海道新幹線を含む3新幹線すべてのATCと列車無線に
対応していることなどが車両性能面での課題で、これらの課題に対応するべく、JR西日本とJR九州が共同で開発を行った車両が、
当形式の東海道・山陽新幹線用の16両編成をベースとした8両編成の全車両電動車となる新型車両、
N700系7000番台(西日本:S編成)と8000番台(九州:R編成)です。
車体は、N700系
と同じく、アルミダブルスキン構造となっています。
車内設備の面でも指定席を「ひかりレールスター」のサルーンシートを継承した2−2列の配置としたことや、女性専用トイレの設置など、
女性専用トイレの設置など、同形式でありながら車内設備の面では従来のN700系とは全く異なるものとなりました。
デザインは「和のおもてなしの心」をテーマにJR西日本のデザイン顧問である木村一男さんとJR九州のデザイン顧問である水戸岡鋭治さんが
監修しました。木材にはすべて不燃処置が施されています。
1、2号車は、2−3列の普通車座席で窓側下に電源コンセントが1個設置されています。(先頭の壁にはテーブルと電源コンセントあり)
3〜8号車は、2−2列の普通車指定席で1人当たり465mm幅でグリーン車座席と15mm程狭いです。シート間隔は1040mm。
700系7000番台のレールスターの指定席座席とほとんど変わりません。
6号車の半分がグリーン座席です。1人当たり480mm幅で6列の24席あります。シート間隔は1160mm。
グリーン座席には、読書灯、オーディオジャックが付いています。電源コンセントは全座席に完備。
座席は濃藍色、床面の絨毯は紫紺色をベースに、通路部分には金色の花唐草模様が入り、座席部分は濃淡で市松模様を表現。
2011年3月の九州新幹線博多延伸開業で、「みずほ、さくら」として運転が開始されました。(一部「つばめ」、「こだま」の運転あり)
この車両の増備により700系7000番台
は、「こだま」の運用が増加しました。