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415系:交直流型近郊電車(800番台)最終更新日:2021年5月24日415系:交直流型近郊電車


                

※415系:交直流型近郊電車(JR西日本、JR九州)
415系:旧国鉄型近郊電車

415系:交直流型近郊電車415系:交直流型近郊電車(旧国鉄型)の詳しい説明です。

製造年:1971
〜1991年
編成規模:
JR九州160両
受賞経歴:1962年に鐡道友の会よりローレル賞受賞
(401系・421系)
配置会社:JR九州
(2021年現在)
最高運転速度
100km
主電動機(モーター):MT54D直流整流電動機
集電(パンタブラフ):菱形
主な運用路線
(2021年3月で引退)JR西日本:七尾線、IRいしかわ鉄道線
JR九州:山陽本線、鹿児島本線、日豊本線、長崎本線、佐世保線
【解説】
 開発の経緯と現在:国鉄初のカルダン駆動方式で両開き3ドア構造の電車で、電化方式の異なる区間への直通が可能なように

車上で切換えする電車として開発されました。1961年に50hz用の401系、60hz用の421系が登場しました。

当時は、50/60hz両用の切替技術が確立されていませんでした。

401・421系は、交直切換え対応が50/60hzの違い以外は性能は同一で、MT46モーター(100kw)を搭載していました。

先頭の運転台は、153系の初期型と同様の低運転台でした。401系は100両、421系は92両が製造されました。

401・421系は、1961年から1966年まで製造され、その後、MT54モーター(120kw)にパワーアップした403・423系が
1965年から1968年まで製造されました。運転台が113系113系:新快速・快速用と同様の高運転台に変更されました。製造は
川崎重工業、近畿車輛、日本車輛、東急車輛、日立製作所の5社が担当しました。403系は80両、423系は120両が製造されました。

主な投入線区は、首都圏の常磐線地域、山陽・北九州地域で、常磐線は取手〜藤代間、山陽本線では、下関〜門司間の関門トンネルの

門司駅手前に交直の切換えセクションがあり、列車の頻度も頻繁なためです。

401・403・421・423系は2008年までに廃車され現存していません。
 415系の登場:1968年には50/60hz両用の485系485系:ボンネットタイプが登場し、近郊型もこれに倣った415系が1971年に登場しました。
実際に交流50hz〜直流〜交流60hz〜直流などの頻繁に切換えて走行する運転区間は、近郊型ではありません。

(当時の大阪〜青森間を約13時間で結んでいた485系特急「白鳥」は、上記切換え運用がありました。)

将来の車両の転配属を考慮しての製造でした。常磐線の勝田電車区と鹿児島本線の南福岡電車区に配置。

座席は、セミクロススシートで窓は2段窓、後の1974年製造からは、ユニット窓になっています。座席のサイズを改善したタイプも登場。

また、冷房装置の取り付けも随時実施され、1986年製造から211系に似た車体(ステンレス鋼)の1500番台が製造され、シートもロングシート

となりました。(トイレ対向部はクロスシート)

 113系を415系へ改造:1991年に七尾線が和倉温泉駅まで直流電化され、その区間(金沢〜和倉温泉)を直通する近郊型として

113系を交直両用の415系へと改造されました。同時に北近畿地区を運転していた485系電車を直流化改造することもあり

その切換え装置を113系に転用することで実現しました。運用する線区は、短編成であることからモーター付きの先頭車両クモハ形式が

415系で初めて登場しました。改造は吹田工場で実施され、45両が改造されました。(415系800番台)

 大量着席先頭車415−1901の登場:試験的に常磐線に2階建ての先頭車両が1991年に登場。1両だけが常磐線の編成に投入されました。

(クハ415−1901) 基本的に上野〜勝田間で、朝の上りと夕方の下りは停車駅の少ない通勤快速に、朝の下りはラッシュ後に
夕方の上りはラッシュ前に限定して運用。このため増備はなく、2006年に廃車されましたが、運用成果は215系215系:快速用(通勤ライナー)の設計に反映さました。
現在は、JR東日本での運用はなくJR九州(160両)のみの運用となっています。

配置は、JR九州の南福岡車両区、大分車両センター、鹿児島車両センター(交直切替不可の編成)です。
JR西日本の800番台は、521系521系:交直流型近郊電車への置換えが完了。全車両は廃車の予定です。
JR九州も関門トンネルを経由しての運用を担当している関係上、廃車はしばらく先となるようです。(521系を導入する手段もありますが・・・)

国鉄タイプのMT54モーターの走行音が聞けるのもあと僅かです!!

他の転換式クロスシートやセミクロスシートの車両については、座席のご紹介をご覧ください。

転換式クロスシートの装備はありません。セミクロスシートとロングシートの座席は改良され、乗り心地は良好です。

【画像解説】
@登場当時の編成
A800番台編成(西日本)
B1500番台編成(九州)
C2階建て編成(東日本)
Dセミクロスシート座席
E改良シート(西日本)
F改良シート(九州)
Gロングシート
@415系:登場当時の編成A415系:JR西日本800番台編成B415系:1500番台編成C415系:JR東日本1901編成
D415系:セミクロスシートE415系:JR西日本の改良シートF415系:JR九州の改良シートG415系:1500番台ロングシート