開発の経緯と現在:老朽化した415系
の置換えとして製造されました。
817系に次ぐ交流型近郊電車です。交流は60hz2万Vで、2019年3月から運転が開始され、製造は2022年まで続けられました。
日立製作所が製造を担当していました。
3両編成が基本ですが、中間の付随車を削減して2両編成の運用も対応可能です。
車体は、ダブルスキン構造のアルミ合金で先頭部は貫通扉タイプで、側面窓は1枚の大窓が扉間に、車端部も開閉できません。
車内は、3ドアでドア間10人着席のロングシートが並びます。座席幅は、1人あたり460mmで、ゆったりと着席できます。
ドア付近のつり革は817系
同様、円形に配置されています。各扉上部には17インチワイド画面液晶「マルチサポートビジョン」を設置。
側面行先表示器については日本語・英語・中国語・韓国語による多言語表示が可能となっています。
他の形式との併結運転が可能で、811系
、813系
などと相互連結をして柔軟な運用ができます。
形式は、門司港駅方から、クモハ821+サハ821+クハ821の順で、1M2Tの編成です。詳細は下記です。
@。クモハ821形(Mc):定員132名(座席定員46名)
門司港方に連結される制御電動車で、モーター、パンタグラフ、主変圧器、主変換装置などの電装部品を搭載。
A。サハ821形(T):定員148名(座席定員51名)
中間に連結される付随車で、空気圧縮機と補助電源装置を搭載。
B。クハ821形(Tc):定員127人(座席定員40名)
八代方に連結される制御車。空気圧縮機と補助電源装置、鉛蓄電池などを搭載。車内の後位に車椅子対応の洋式便所を設けています。
JR東海の315系
、JR西日本の225系
と同時期に登場しました。
現在、熊本車両センターに配属され、鹿児島本線の門司港〜八代間、筑豊本線、篠栗線の黒崎〜博多間、
豊肥本線の熊本〜肥後大津間に運用されています。また、一部区間では、ワンマン運転もしております。
同時期にYC1系
一般形気動車が導入され、長崎地区のキハ47形もある程度に置換えられています。