JR九州として初の新幹線車両を製作するにあたり、JR東海とJR西日本から車両技術や車両保守などの技術供与を受け、
開発時間の短縮とコストの低減を図り、基本的な構造は700系と同一として、先頭形状や内装表面、座席、機器配置などは変更されています。
エクステリアとインテリアデザインは水戸岡鋭治さんとドーンデザイン研究所が、車内放送の音楽は向谷実さんが手がけました。
700系を基本に開発・製造されているため、モータ制御等の制御装置についてはほぼ700系と共通です。ただし、
35‰(パーミル)の急勾配での起動に対応するため、全車両電動車とするとともに、起動時引張力を増加させる事ができるようにしています。
その結果主電動機の定格出力は700系と変わらないものの、起動加速度は2.5km/h/sに強化されています。
営業最高速度は、500系や700系より遅い260kmです。
車体は、700系と同じく、中空押出型材を用いたアルミダブルスキン構造となっています。普通車6両の構成です。
全車両普通車のモノクラス編成で、座席は横に4席並び、2列+2列配置です。
日本の「和」を基本コンセプトとする独自の意匠が施されています。木材にはすべて不燃処置が施されています。
奇数号車の博多寄りには便所・洗面所が設置され、便所はサクラ材の手すりで温かさを、洗面所には八代のイグサの縄のれんで
伝統の技を演出しています。1、5号車には、車椅子スペースとバリアフリー対応トイレが設けられています。
2号車には公衆電話が、4号車には自動販売機が設置されています。
2004年3月の暫定開業で、運転が開始されました。(新八代駅の同一ホームで「リレーつばめ」との乗り換えが可能)
現在は、九州新幹線の「さくら」と「つばめ」で運転されています。構造上は、山陽新幹線への乗入が可能ですが実現されていません。
試運転は2011年1月に、新下関〜新山口間で実施されています。
また、2011年3月の博多延伸開業までは、新八代駅の同一ホームで、789系「リレーつばめ」との並びがありました。
博多駅では、JR東海のN700系,西日本のN700系7000番台、700系7000番台、500系”ハローキティ”などの種々の車両が見られます。