快速列車のご紹介


115系:直流型近郊電車最終更新日:2021年5月26日115系:直流型近郊電車


        

※115系:直流型近郊電車(JR東日本、西日本、しなの鉄道)
115系:旧国鉄型近郊電車

115系:直流型近郊電車115系:直流型近郊電車(旧国鉄型)の詳しい説明です。

製造年:1963
〜1983年
編成規模:1921両
→332両
受賞経歴:なし
配置会社:JR東日本
JR西日本
しなの鉄道
(2020年現在)
最高運転速度
100km
110km(JR西日本)
主電動機(モーター):MT54D直流整流電動機
集電(パンタブラフ):菱形と
シングルアーム式
主な運用路線
信越本線、篠ノ井線、しなの鉄道、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン、羽越本線、越後線、白新線、中央本線
伯備線、舞鶴線、山陽本線、山陰本線、赤穂線、宇野線、福塩線など
【解説】
 開発の経緯と現在:首都圏の通勤事情の改善とラッシュ時の旅客のスムーズな乗り降りの改善のため、1962年に製造された111系

(113系)を基本に山岳部の走行や耐寒耐雪対策を施した115系が1963年に登場、以後1983年までに1921両が製造されました。
走行性能は、113系113系:新快速・快速用とほぼ同一、座席も113系と同一のボックスシートが採用されました。
川崎重工業、近畿車輛、日本車輛、東急車輛、日立製作所で製造されました 。

 現在、廃車(JR東海は、2007年で全て引退)やしなの鉄道への譲渡などで、1921両あったのが332両になっています。

 車両の特徴と車内について:先頭の運転台は国鉄113系に似た形状です。車体は普通鋼です。

上り勾配での加速力を調整可能なノッチ戻し機構、下り勾配での定速運転が可能な抑速ブレーキが搭載されるとともに、

耐寒耐雪に対応する設備を備えているのが113系と異なる点です。

座席は、113系と同様のセミクロススシートで窓は2段窓、後の1973年製造の300番台からは、ユニット窓になっています。

 製造年によって下記に分類されます。

(1)基本番台(0番台):1963〜1971年製造
    @冷房装置なしで、窓はユニット窓ではなく四隅に丸め処理をした窓
    A最小断面のトンネル走行のためパンタ装備車は低屋根構造(モハ114−800番台)
    B短編成でも走行できるように先頭車にもモーターを設置(クモハ115)、以後後続の製造車両にも継承

(2)300番台:1973〜1977年製造
    @冷房装置付き(扇風機は廃止)で、窓はユニット窓
    A最小断面のトンネル走行のためのパンタ装備、低屋根構造を廃止
    B信越本線の横川〜軽井沢間の碓氷峠を走行できる対策を実施(横軽対応)

(3)1000番台:1976〜1982年製造
    @クロスシートの座席を拡大(座席幅930→1040mm、シートピッチ1420→1490mm)
    A電動車の車体側妻部主電動機冷却風取入口を浸雪対策から廃止し雪切室を設置
    B冷房装置は、設置せずに準備工事としています

(3)2000番台:1977〜1981年製造
    @冷房装置付き
    A耐寒耐雪対策は300番台と同様(温暖地域で使用するため)
    B横軽対応は、未施工

(4)3000番台:1977〜1981年製造
    @冷房装置カバーにステンレス化など腐食防止対策を施工
    A客用扉は両開2扉(2ドア)、側窓は2連タイプ
    B車内は転換クロスシート、クハ115形のトイレ向かい側のみ固定クロスシートで車端部および戸袋窓部はロングシート

 1987年のJR分割民営化で、JR東日本、東海、西日本の3社が継承しましたが、JR東海が2007年で全て引退(廃車)
JR東日本も、E233系E233系:通勤・近郊型電車、E127系、E129系E129系:通勤・近郊電車などに置換えが進行中、しなの鉄道に譲渡した車両もあり減少傾向ですが、
改造やリニューアル工事も実施されています。

@クロスシートのリニューアルAパンタグラフをシングルアーム式に変更B新潟色や地方独特の塗装に変更など・・・。
JR西日本も、223、225、227系223系:新快速・快速用225系:新快速・快速用227系:直流型近郊電車などの置換えで減少傾向、改造やリニューアル工事もJR東日本同様実施されています。
@セミクロスシートを転換式クロスシートに変更A中間車両を先頭車両に改造B塗装も黄色の単色や地方独特の模様に変更など・・・

 また、しなの鉄道では、観光列車として「ろくもん」が大幅なリニューアルで2014年7月より運転されています。

製造されてから50年以上経過していますが、末長く使用してもらいたいですね。

他の転換式クロスシートやセミクロスシートの車両については、座席のご紹介をご覧ください。

転換式クロスシートは、JR西日本車のみ装備しています。

【画像解説】
@しなの鉄道「ろくもん」
A新潟色編成(東日本)
Bスカ色編成(東日本)
Cカープ色編成(西日本)
D3000番台(西日本)
E1000番台の雪切室
F座席(しなの鉄道)
G座席(東日本)
H転換式座席(西日本)
@115系:しなの鉄道の「ろくもん」A115系:新潟色編成B115系:スカ色編成C115系:山陽地区編成D115系:3000番台編成
E115系:1000番台の雪切室F115系:しなの鉄道座席G115系:東日本の座席H115系:転換式座席